信じる勇気をとりもどす旅

思考、感情、こころの、点と点をつなぎ、本当の自分へ還る方法を探します。

29日目:紅茶と「らしくらしく」をやめてみる作業

ずっとコーヒー派のわたくしですが、最近はフレーバーティーを飲んでいます。
先月末会社を辞める時にいただいた紅茶が、なんというか、しっとりと懐かしく美味しくて。

今までいただいた紅茶でも割と余らせて困ってしまうことが多かったのですが、気になったフレイバーを試してみたり、好みを探してみたり、紅茶を楽しめるようになった自分に驚きます。

今朝はマンゴーフレイバーの紅茶をミルクティーにしました。
トロピカルな香りを嗅ぐと、瞬間的にタイの景色が浮かんできます。
マンゴーの香りは、ソイ(通り)の入り口のフルーツ屋台のお母さんを、レモングラスの香りは川沿いの素敵なホテルの(大奮発していただいた)スパを思い出します。

こういう経験、ありますよね。
香りが記憶を呼び起こすこの現象は「プルースト現象」「プルースト効果」と名付けられていて、精神医学的には、香りを嗅ぐ嗅覚の神経が、直接脳内の「海馬」や「偏桃体」につながっていることから説明できるそうです。

思い出していただきたい、脳の構造。理科の教科書に断面図が載っておりました。
いちばん外側の前頭葉や側頭葉などの大脳に守られるように、脳の中心部に位置するのが大脳辺縁系、ヒトが生存するための本能や情動に関する情報が蓄積されています。

海馬もその中に位置しており「記憶や学習」を、また偏桃体は「情動的な出来事に関連付けられる記憶の形成と貯蔵」を主な役割としています。記憶に感情をくっつけて保存する役割と解釈してもよいのでしょうか(詳しい方、ご指摘いただけますとありがたいです)。
海馬は、アルツハイマー病で症状が現れる部位といわれると、「記憶や学習」をつかさどるイメージがつきやすいかもしれません(参考:海馬の基礎知識

まぁ、いつもながら前置きが長いのですが、そのため香りを嗅いだ瞬間に記憶がよみがえったりする、ということなのだそうです。ダイレクトなので反応が早いのですね。
この、理性を使わない反応というところが、大事なところです。

わたくしたちは、普段「理性的であるように」求められ、自分の要求やわがままを過度に出してはいけないとされて生活しています。
特に日本は和をもって貴しとし、出る杭は打ちのめし、迷惑をかけるやつは抹殺する勢いで窮屈ったらありゃしない。
でも、およそ大部分のひとは、自分の感情を押し殺し、求められている役割を演じて生活しているんですよね。

いわゆる
「男らしく」
「女らしく」
「学生らしく」
「おかあさんらしく」
「ビジネスマンらしく」
「夫らしく」
「妻らしく」
「らしくらしく」

「デザイナーらしく」
とか
「作家らしく」
なんてのもあるかもしれません。

そろそろゲシュタルト崩壊してきました。
まぁまぁ、なんとからしくは名詞の数だけあるといってもいいわけです。
このらしくらしくを遂行していると、自分らしいものが薄まっていってしまって、徐々に自分がいなくなるわけですよ。

「自分らしく」どこいっちゃったの?

このとき「らしく!」と抑え込んでいるのは、理性をつかさどる「大脳新皮質」。
合理的で分析的な思考をし、言語機能をつかさどる、もっともヒトをヒトたるべくして存在させる機能をもつ部位です。
それはそれで素晴らしい機能ではあるのですが、「らしく!」をいったん忘れて、自分を楽しんでみませんか。ちょっと合理的氏や理性的氏におやすみしていただく日があってもいいじゃないですか。

連休初日の晴れた日なんかに(まさに今)、好きな香りのハーブティーやせっけんを選んでみてください。持ってる方はアロマオイルを炊いたりも素敵ですね。
匂いの記憶は、視覚の記憶に比べ、時間が経過しても低下しないという研究結果もあります。言い換えると、視覚の記憶は変わりやすいけど、嗅覚の記憶は変わりにくいということのようです。
よい香りを嗅いで、海馬さんや偏桃体さんに刺激を与えてみると、忘れていた記憶を蘇らせてくれるかもしれませんよ。
(参考:慶応大学グローバルキャンパス生体情報論講義資料

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